弥生画、鶴田八幡宮
青森県北津軽郡鶴田町鶴田字生松53、鶴田八幡宮。
弥生画は、五穀豊穣を願って、穀物の種子を一粒ずつ額に貼り付けて作る絵のことです。
全国で唯一、青森県鶴田町で継承されている伝統芸術です。
弥生画の歴史は、天明の大飢饉の時代にさかのぼります。
当時、食糧不足に苦しんだ村人たちは、残り少ない種子を持ち寄って、雨の神様に祈願したところ、翌年は大豊作になったと言われています。
それ以来、毎年元旦に弥生画を作って神社に奉納するようになりました。
弥生画の名前は、弥生時代に中国から日本に穀類や種子などが移入されたことにちなんで命名されたといわれています。
弥生画には、10数種類の穀物が使われており、いっさい着色をせずに、穀物の色や形を生かして精巧な絵を描いています。
弥生画は、鶴田八幡宮や山道闇おかみ神社に奉納された後、道の駅つるたに展示されています。
10数種類の穀物は、なたね、えごま、あわ、きび、マイロ、レンズ豆、稲穂、青米、うるち米、もち米、紫黒米、小豆、白小豆、緑豆、大豆、茶大豆、黒豆、トラ豆、ひまわり、スチューベンです。
きびは、イネ科の一年草で、種子を食用にする穀物の一種です。
きびには、粘りのあるもちきびと粘りの少ないうるちきびがあります。
きびは、カルシウムやマグネシウム、鉄分や食物繊維などの栄養素が豊富に含まれています。
きびは、白米と一緒に炊いたり、お菓子やお餅などに加工したりして食べられます。
きびは、日本では古くから親しまれており、童話『桃太郎』の作中に登場するキビダンゴは有名です。
マイロは、ソルガム(タカキビ、コウリャン、マイロ)の実を粉砕したもので、飼料やきのこ培地に使われる栄養材です。
マイロは、カルシウムやマグネシウム、鉄分や食物繊維などの栄養素が豊富に含まれており、食用としても利用できます。
マイロは、アフリカやアジアなどの暑く乾燥した地域で栽培されており、世界の穀物生産量では第5位です。
レンズ豆は、マメ科ヒラマメ属の一年草で、種子を食用にする穀物の一種です。
レンズ豆は、光学レンズのような平たい形が特徴で、皮付きと皮なしのものがあります。
レンズ豆は、鉄分や食物繊維などの栄養素が豊富で、スープやカレー、サラダなどに使われます。
紫黒米は、イネの栽培品種のうち、玄米の種皮または果皮にアントシアニン系の紫黒色素を含む品種のことです。
紫黒米は、白米に混ぜて炊くと紫色に炊き上がります。
紫黒米には、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養素が豊富に含まれており、健康食や美容食として注目されています。
紫黒米は、中国や東南アジアなどで古くから栽培されてきました。
日本では、農研機構が品種改良を行い、糯種の「朝紫」や粳種の「おくのむらさき」などが育成されています。
トラ豆は、つる性のいんげんまめで、北海道で高級菜豆と呼ばれている豆の一種です。
トラ豆は、へその周りに虎のような模様があることから名付けられました。
トラ豆は、やわらかくて甘みがあり、煮豆や甘露煮などにするとおいしいです。
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